終末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか? 感想
終末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?
《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。
戦士として戦い、その後の数百年後の世界で目覚めた主人公。身体は擦り切れ、過ぎ去る日々の中にただ存在するだけとなっていた。彼に残されたものは旧世界の記憶と大きな後悔のみ。そこへ一人の少女との出会いが訪れる。退廃する世界の中で戦闘するたびに傷つきゆく少女たちをただ見守り、戦いの技を教え、心構えを説き、彼女らに生きる理由を与える一人の青年の絶望の物語(希望的観測)。
《獣》を倒す《聖剣》を扱う術を知る《人間》最後の生き残りとして戦線へ行くのかと思いきや、内地に留まり戦闘は妖精へ任せ、彼女らを送り出す。戦地で教えを説き、共に成長するとかじゃないのかよ!とも思ったが納得、戦場は空でした。そりゃ行けねーわ。
戦地へ赴く側から送り出す側へとなった彼は何を感じるのか。私、気になります!
評価:A
今日となりには君がいない。の感想
今日となりには君がいない。(著:清水苺 / 講談社ラノベ文庫)
朝霧凛。他人とふれあうことを拒んで、壁を作って、誰も寄せ付けなくて──
けれど、心の底では確かにぬくもりを求めていた、美しい黒髪の少女。
そんな彼女に僕が一目惚れをしたときから、この物語は始まった。
だけど、彼女が初めて僕に笑いかけてくれた日──僕は全てを失った。
まばゆい笑顔だけを残して、彼女は僕の前からその姿を消してしまったのだ。
そして同時に、凛に関する記憶だけが、ぽっかりと穴が開いたように、
周囲の人々の中から消えてしまう。
──それから二年。
忘れられた少女の記憶を胸に高二になった僕の前に、ひとりの転校生がやってくる。
彼女は自らのことを、朝霧凜だと語り……!?
少しズレていたり、天然だったりしてニヤニヤできるし、ヒロインの可愛さとしては問題ないけれど、設定の病気についてはもう少し掘り下げるというか、触れてほしかったなあ。ストーリーにも言えることだけれど、粗いなあと感じることは度々あったので。ただ、読んでいて嫌ではない作品なのでその点はあしからず。
評価:C+