今日となりには君がいない。の感想
今日となりには君がいない。(著:清水苺 / 講談社ラノベ文庫)
朝霧凛。他人とふれあうことを拒んで、壁を作って、誰も寄せ付けなくて──
けれど、心の底では確かにぬくもりを求めていた、美しい黒髪の少女。
そんな彼女に僕が一目惚れをしたときから、この物語は始まった。
だけど、彼女が初めて僕に笑いかけてくれた日──僕は全てを失った。
まばゆい笑顔だけを残して、彼女は僕の前からその姿を消してしまったのだ。
そして同時に、凛に関する記憶だけが、ぽっかりと穴が開いたように、
周囲の人々の中から消えてしまう。
──それから二年。
忘れられた少女の記憶を胸に高二になった僕の前に、ひとりの転校生がやってくる。
彼女は自らのことを、朝霧凜だと語り……!?
少しズレていたり、天然だったりしてニヤニヤできるし、ヒロインの可愛さとしては問題ないけれど、設定の病気についてはもう少し掘り下げるというか、触れてほしかったなあ。ストーリーにも言えることだけれど、粗いなあと感じることは度々あったので。ただ、読んでいて嫌ではない作品なのでその点はあしからず。
評価:C+