2016年 アニメランキングTOP30
某ブログに触発されて俺もやっちゃおうかなと。他ブログでもいっぱいやってるのかと思ったら、ちょろっと調べてみたところ案外少ない。クール毎とか調査結果とか、あとは2016年時点でのランキングとかばかりだったな…。元々個人的にやっていてデータが残っているのでそれを載せるだけになるが……それでは発表。
※2/13追記 ユーリ!!! on ICE完結を受けて変更
30. 3月のライオン
28. 91Days
27. 僕のヒーローアカデミア
25. あにトレ!XX -ひとつ屋根の下で-[5分]
24. てーきゅう 第8期[5分]
23. 夏目友人帳 伍
22. この素晴らしい世界に祝福を!
21. だがしかし
20. ジョーカーゲーム
19. 舟を編む
18. バーナード嬢曰く。[5分]
17. ハイキュー!! -烏野高校 VS 白鳥沢学園高校-
16. フリップフラッパーズ
15. 甲殻城のカバネリ
番外1. 君の名は。【映画】
14. 大家さんは思春期![5分]
13. 赤髪の白雪姫(第2期)
12. 亜人 第2クール
11. 三者三葉
10. NEW GAME!
9. GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編
番外2. この世界の片隅に【映画】
8. 亜人
7. 僕だけがいない町
6. 食戟のソーマ 弍ノ皿
5. 響け!ユーフォニアム 第2期
4. ユーリ!!! on ICE
3. ふらいんぐうぃっち-flying witch-
2. 灰と幻想のグリムガル
1. 昭和元禄落語心中
5分アニメは4作あるが、時間が短くて気軽に見やすいという点も評価の順位。その4作を除いた場合はLostorage incited WIXOSS、田中くんはいつもけだるげ、ビッグオーダー、斉木楠雄のΨ難かな。
わたしの魔術コンサルタント 感想
魔術をつかう人に希望を見つける――それこそがかつて師を救えず、己の魔術を失った過去を持つ魔術士・黒瀬秀春が再び立ち上がった理由だった。
「お父さん会いたかった!」
東京の片隅、薄汚れた古い雑居ビルで魔術コンサルタントを営み、魔術に悩める人々のために奔走する日々のなか、秀春を父親だと勘違いした、かつての師の娘・朝倉ヒナコは現れた。
「魔術は、唯一のつながりなんです」
魔術の才に愛されながらも、魔術によって家族を奪われた少女ヒナコ。
「奇跡に見合う努力はしてきた」
絶望と喪失の果て、秀春だけが見つけ出した可能性という新たな未来。
東京で出会った二人が織り成す魔術と居場所の物語。
久しぶりの感覚。タイトルが好みで博打のつもりで買ったが、当たりも当たり大当たり。スティールを唱えたら女の子の下着が手に入ったレベル。科学と並び立つように魔術が発展したのであろう。魔法学校どころか国家公務員に至るまで魔術師は地位を確立している。二転三転と意表を突くように展開する物語に舌を巻きつつも、時折覗かせる実にラノベらしい描写には心を和ませる。細部まで詰めているのではないだろうか。世界設定だけでも十分に楽しめそうだ。こういうのは実に好きだ。序盤から、魔術について造詣が深かったり、これだけ魔術が発達した中で一般に認知されていないであろう相手の魔術を阻害する魔術崩しを使ったりと、ただの魔術師崩れではないなと思わせるぶっ壊れている主人公の技量が、魔術を使えないという枷があることでいい塩梅に落ち着いている。立場が弟子から先生となり、かつての師を追う展開も熱い。自信をもっておすすめできる本。続き読みたい。
評価:A
私たち殺し屋です、本当です、嘘じゃありません、信じてください。 感想
私たち殺し屋です、本当です、嘘じゃありません、信じてください。(兎月竜之介 / ダッシュエックス文庫)
殺し屋少女・ヴィクトリアとシャルロッテは今日も無人鉄道で世界を巡る。可愛い容姿に似合わない重い拳銃を携えて……。
二人は行く先々で殺しの仕事を請け負うが、なぜか、ここぞという所でポンコツぶりを発揮し、敵(変態紳士)に捕まるヴィクトリア。殺し屋を名乗って敵を脅すも、その可愛さじゃ信じてもらえず絶対絶命! でも、ピンチの時はシャル ロッテが助けに来てくれると信じてる……!
なぜか毎回、変態紳士に捕まったりするけれど、私たちはプロの殺し屋ですから、とっても元気です!
残念カワイイ二人の危険なのにどこかゆる~い旅物語が発車します!
美少女が殺し屋らしく生きようとする話。相棒とおんぶにだっこのほんわかゆるゆり旅物語。タイトルや宣伝文句に偽りなく満足。次巻にも期待できそう。エロい挿絵が最高すぎた。学習能力欠如系のポンコツで若干イラつくことも。殺し屋のくせに考えなしの所もイラつきポイント高い。拘束、救出あるいは脱出と展開がワンパターンっぽいので読んでてダレてくる。黒薔薇会とやらも後半に一気に出てきて終わり方も気になるのでモヤモヤが残る。この気持ちは何だろう。これが……残尿感か…。追手がたどり着いて抗争が始まることはわかるが、回想までも一気に黒薔薇会について語られて、若干の消化不良。ここで知るのがふわふわした旅ではなく逃亡劇だったんかいという事実。別れた師匠どうなってんだ。目印なんてなかっだぞ。まあ再会が目的になりそうだから今後の展開に期待か。殺し屋らしく容赦なく殺せるのは好き。冒頭とか放火のくだりとか。できれば殺したくなくて「撃てませえええん!」なんて言ってうだうだされてたら殺し屋の定義を疑ってしまうからな。相手のとる行動が「悲しいね…」どころでは済まない。殺し屋と言えども典型的な勧善懲悪の話なので死体が多い日でも安心!それはそうとこの世界には随分と変態紳士の社交場が多いようでうらやま…けしからん。
評価:C+
サークルクラッシャーのあの娘、ぼくが既読スルー決めたらどんな顔するだろう 感想
サークルクラッシャーのあの娘、ぼくが既読スルー決めたらどんな顔するだろう(秀章 / 角川スニーカー文庫)
“巌窟王(ダンジョンマスター)”によって隠された莫大な財宝・七氏族軍資を横取りするため、旅団(サークル)が鎬を削る冒険者時代。白魔道士ユーリは“軍資に一番近い旅団”と称される猛者五人のうちのひとりにして本の蒐集家だったが、迷宮の奥深くに封印されていた美女・クリスティーナの旅団参加によって、旅団の人間関係は滅茶苦茶になってしまう……!
[男4女1の旅団(サークル)]+[女1]=修羅場(クラッシュ)!?
「……私のこと好きですよね? ですから、好きです」
タイトルが目に留まってジャケ買いを決めた。女の子可愛いしスマホ持ってるし現代ラブコメもので面白そうだと思ってたらまさかのファンタジー。あらすじはしっかり読むべきだと思いました(小並感)。もう一つ。既読スルーを決めてから物語が展開されると思ってたが、サークルクラッシュが先。終盤まで来て既読スルーどこ行ったんだ…と考え始めた矢先にしっかり決めてくれた時の安心感はここ最近でトップだった。ファンタジー世界で既読スルーとはどうなんだ。LINEまたはそれに準ずるものがあるのかとの疑問には、魔力を原動力にするスマホみたいなものがあるようで、その機能がLINEそのものらしい。ただし充電は有料でしかも高額。ダメでしょその設定……。冒頭はすごく普通にファンタジーらしい冒険をしたものの、女の子が入ってからは早かった。主人公も魅入っちゃってるし女の子が仲間の部屋から出てきて読者だけあっ…(察し)ってなったり仲間が抜けたり、世界観が世界観だけに最後には残った者で殺し合いするんじゃないかなんて考える嫌な雰囲気が。サークルクラッシュってサークルの中から見たらこんな感じなのかなー。これをざっくりまとめるとサークルクラッシュを阻止するべく主人公が奔走する話。ただやっぱり想像と違ってたからがっかりはした。魔力感が微塵も感じられないスマホライクな魔導器とかジャケ絵詐欺だわ。許せねえ…。スマホと思うじゃん。ファンタジーなんて思わないじゃん…。よくよく考えたら、主にサークルクラッシュの話で既読スルー決める話じゃないな。
評価:C
この世界の片隅に 感想
18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。
夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。
ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。
1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。
幼女のお使いから始まる映画って可愛すぎない?
冗談はさておき率直な感想を箇条書き。
・年号が昭和表記だと普通に分かり辛い(ゆとり並感)。全部西暦で歴史覚えてるから仕方ないね
・終始喜劇調で描かれていて見る分には楽
・すず可愛い
戦時中の日常という視点
すずの日常は戦時中で食料が少ない中での生活。楽器を奏でるかのように料理をしつつ工夫を凝らし、たとえそれが成功であっても失敗であってもとても楽しげで、生きていること自体が喜びであるかのように感じる。「みんなで笑って暮らせたらええ」その言葉の通り笑って暮らす様は幸せそのものだった。今風に言えばこうなる。生の喜びを知りやがって……。
空襲のたびに出される空襲警報とそのたびに防空壕へ避難する人々。昼夜問わずに行われる空襲は人々の生活を苦しめ、ストレスも積もりに積もったのであろう。
「警報もう飽きたー」
警報時に発した子供の台詞は慣れと危機感の欠如が容易に見て取れる。戦争が日常の一部となり警戒を解き始めているのは確定的に明らかだ。いつ来るのか、本当に来るのか、どんな被害を出すのか、そんな不確定要素が多い警報に慣れて逃げ遅れる者が出だしてもおかしくない。おい馬鹿しっかり警戒しろ。間に合わなくなっても知らんぞ!しかしこれは身近に起こり得ることであるのだ。もし空襲を地震に置き換えてみるとどうだろうか。劇場内で危機感を募らせたのは俺だけじゃないはず。気を付けよう。しかし戦争は恐ろしい。
いつだったか忘れたが(多分空襲の最初の方)爆弾が落とされて魚がたくさん上がってくるシーンの後、ある物体が魚のようにみえ、また軍艦を真上から見たようにも見えるそんな描写があった。その2つを重ねて見せるなんてもうやめてくれ……って感じである。
出かけた先での空爆。共同防空壕を出て帰るときに時限爆弾で右手を失うすず。知識はあっても常時気張ってないと避けようがない。気付いた時にはもう遅い。まあそれも含め、すっかり日常となった空襲に対する警戒を弱めた結果とでもいうべきなのか。右手から蛆とか沸くのかなとか思ってたけどそんなことは無かった。病院とかしっかり機能してたんだね。
原爆の投下シーンは素直に感心した。呉では、と言うよりも広島の周辺地域ではこんな感じなのかって感じで。爆心地の話ばかりでなかなか知る機会とかないし。
終戦を告げる天皇の玉音放送。「最後の一人まで戦うのではなかったのか!!」と怒気を孕ませ声を荒げるすずは少し怖かった。
原爆が落とされた広島を歩くすず。広島を歩く人は皆また人を探してる。そこにすずの両親の姿はなく、後に両親の最期を妹から聞くことになる。広島で周作に見つけ出されたすずは「この世界の片隅で私を見つけ出してくれてありがとう。」ここでタイトル回収か。てっきり無いものだと思っていた。
原爆で親を亡くした子供に懐かれた二人はその子供を呉へ連れ帰り、新たな生活を始める。
終幕。
妹がすでにそうなっていたが、広島を歩いた者が皆、放射能により病気になるであろう未来が待っていると考えると少し辛いが、未来へ希望を見出す感じで終わったからそれはそれで深く考えない方がよさそう。最初と最後の籠の髭男は謎。何だあいつは。
評価:B+
いもーとらいふ 感想
夏休みの終わり。妹が俺に泣きついてきたのは、あちらが六歳で、こちらが十歳のとき。
珍しく側に寄ってきた妹の手には日記帳の表紙があった。目が合うとおずおずそれを差し出してきて、「てつだって」と、か細い声でお願いしてくる。
俺と妹の関係が始まったのは、その瞬間だと思った。
泣き虫で、根性がなくて、ぼーっとしてて、友達もいない、心配で放っておけない存在。
――それが妹だった。
「わたしのじんせーは、にーさんでほとんどだもん」
幼少時代からの成長、そして大人になるなかで選択した人生――。離れられない二人の“一生”を描く、ちょっぴり苦い兄妹ラブコメ。
小説家になるという夢を叶えた妹。その事実は俺の存在意義を揺らがせた。
弱い妹が好き。そして、妹に頼られる自分が大事。そんな独りよがりな想いに気付いたところで人生は引き返せない。
だから俺は、妹と二人で一緒に暮らし続けることに決めた。俺には妹しかいない。これまでも、これからも。親から見捨てられても、世間から白い目で見られても。なるほど、気持ちの悪い兄妹だ。
だけど血肉を分けた妹に人生を捧げて寄り添い抱き合って我が道を行く。
俺の人生はこれで満足だ。
あとがきは非日常の物語を形作る著者が見せる日常の描写なのだ。健康診断の話だったり、編集者との戦いだったり、あとがきを通して非日常というまどろみからゆっくりと現実世界の水面へと浮上してゆく心地よさがある。しかし上巻を読み終えあとがきへ目を通した俺を襲ったのは一瞬にして非常なる現実に呼び覚ます強烈なものだった。
下巻は秋に刊行予定です。
お買い上げ頂きありがとうございました。
コノ野郎やりやがったな。感想も2行で済ましてやろうか。そんなこんなで感想。
最初数字だけが並んだ目次を見たときはヤった回数かと思った、そんな汚れきった心を持つ俺が読後に思ったのはこいつら絶対ヤってるだろ…である。作中であの兄妹が童貞処女とか書かれてるけどあれはアレだから。人気声優が彼氏いたことないですとか言ってるのと一緒だから。あと描写が妙にリアルで実は体験を下地にしていて入間人間に妹がいたのかと思うほどの生々しさがちょっとしんどい。しかし妹には自分というものがないのか。判断基準を兄において意思を決定する人間というのはヤンデレだと仮定しても薄ら寒いものがある。幼少期の精神の形成が兄妹そろって歪んでいるとあのようになるのだろうか……。あの読んでて疲れる感じはなかなか無いだろう。あんな妹が欲しいだけの人生だった……。
評価:B-
以下子細。(ネタバレ注意)
テンポがいい。出会ったと思っていたら付き合っていた彼女。流れるように破局した彼女。まあ彼女は妹じゃないし、ページを割かれないのも仕方ないね。彼女の望む甘々な日々は幻想だったのだ…。そこに残ったのはシスコン野郎と妹だった。そして始まる工場勤務の日々。まあ現実的である。フリーターじゃないだけマシ。実家にて妹の進学先の決定のいきさつを聞いてなお「ま、いいか」と流すあたり人格に難ありだよなあ…。決定的な間違いとなるとここか。普通に考えると軽くホラーなはずなんだけどなあ…。妹に依存されるままに再度歩み寄り、妹との同居が当たり前なままに春の訪れを遂げる。行きつく先なんて限られている上に良い結果と呼べるものではないはずなのに。もはや読んでるこちらの気分は敗戦処理の投手だ。妹と一時的に離れることで妹への依存を自覚。人生終了だろこれ。ペルソナ風に言うと「もう後戻りはできない…。」あ、妹は最初から後戻りはできない状況です。ここでもなお「ま、いいか」と流すあたりがこうなった原因なんだろうなあ…羨ましい……。それにしても押して駄目なら引いてみろに見事に嵌った格好になってるけど一人で考え込む時間がそうさせるのかねえ…。 上巻終了。以下、下巻
ヘイワダナー。おかしいなー。一大事件が日常の一コマになっていたり、「間違い」が自身の活力になっていたり、本当にどうしようもない。いもうとにっきでは妹視点でこれまでのおさらい。歪んでやがる…が、いもうとはヤンデレかわいい。あとは緩やかに優しくも残酷ないもーとらいふを繰り広げて終了。これは新たな人生の形だね!!そんなわけあるか。何とも後味が悪い。妹とラブコメしてたところに目に飛び込む87の文字。言い残すかのような言葉。なんとも形状しがたい悲しみのような感情が胸にわかだまりとして残って頭を抱えたくなるような終わり方が苦しみを加速させる。ダメだろこれ。