簡易実験場

徒然なるままに

終末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか? 感想

終末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?

(著:枯野瑛 / 角川スニーカー文庫

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《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

 

戦士として戦い、その後の数百年後の世界で目覚めた主人公。身体は擦り切れ、過ぎ去る日々の中にただ存在するだけとなっていた。彼に残されたものは旧世界の記憶と大きな後悔のみ。そこへ一人の少女との出会いが訪れる。退廃する世界の中で戦闘するたびに傷つきゆく少女たちをただ見守り、戦いの技を教え、心構えを説き、彼女らに生きる理由を与える一人の青年の絶望の物語(希望的観測)。

《獣》を倒す《聖剣》を扱う術を知る《人間》最後の生き残りとして戦線へ行くのかと思いきや、内地に留まり戦闘は妖精へ任せ、彼女らを送り出す。戦地で教えを説き、共に成長するとかじゃないのかよ!とも思ったが納得、戦場は空でした。そりゃ行けねーわ。

戦地へ赴く側から送り出す側へとなった彼は何を感じるのか。私、気になります!

評価:A